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§16 客観性をもつと飛躍的にうまくなる

Woman sitting in chair using laptop --- Image by © Steve Hix/Somos Images/Corbis

文章を書くときは、読者がそれをどのように読むのか、想像することが大切です。
つまり、冒頭から読み始めて、どの言葉でどんなことを連想するか、一文一文がスムー ズにつながっているか、などを他人の思考になったと仮定しながら、検証していくので す。
書き手は自分の専門について伝えますので、その中身は慣れ親しんだものです。 知っていて当然のことがほとんどです。
しかし、まったくの素人が同じ話を聞いて、同じように理解できるはずがありません。
書き手にとっては当たり前のことでも、読者にしたら、 「なんでそうなるの?」となってしまうことがあります。
では、それを回避するためにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは、自分の頭の中から先入観を排除することです。
そして、書き手の基準を、世間の大衆に合わせます。
つまり、世間的に常識であることは、そのまま採用し、そうでないことは、丁寧な説明 を付け加えてあげるのです。
よく見かける例でいいますと、料理のレシピを読んで、その通りにやっているのに、同 じものができない。
電化製品の説明書を読んでいると、意味のわからない単語が出てくる。
スポーツの本など、頭で理解できても、身体がそのとおりに動かない。

などといった経験はないでしょうか。
これらは専門家が書いているために、読者との間でギャップが生じている証拠です。
料理の得意な人は、感覚的になんでもうまく作ることができます。 そのうえ、いろいろな経験をしているでしょうから、これは常識!というレベルが高く なります。
しかし、料理が苦手な人には、その前提となる知識や経験がほとんどない。
調味料の名前すら知らなかったり、分量のはかり方がわからない、ということも。
強火と弱火の境目もわからなければ、見た目で、火の通り具合を判断できない。
運動の得意な人は、自分の体を立体的に見ることができます。
頭のなかで、自分の動きを想像できるのですね。 両手両足をそれぞれ機能的に動かすことができます。
しかし、運動の苦手な人は、それができません。 右手と左手で別々のことをするのさえ難しいのです。
インターネットを使った技術を教えるブログなどを読んでいると、意味のわからないI T用語が、当たり前のように使われています。
そのたびに、その単語の意味を検索しなければならない。
これでは、読者は疲れてしまいます。
自分の文章の読者がどういう人なのかを、把握していないと、相手とのギャップは埋ま りません。
そして、その差を埋めるのは、書き手にしかできないことです。

いっぽうで、読者ターゲットを絞るときに、これを逆に利用するケースもあります。
つまり、専門家相手に書いているときなど、読者を絞り込みたい場合です。
書く内容のレベルを一定のものにする。
たとえば、コンサルタントなどが、 「専門家向け」や「エグゼクティブ向け」 という商品を売り出す場合に、その価値を維持するために、あえて難しい言葉を並べて、 それを理解できる人だけを集めるという手法です。
これにより、その商品イメージを上げることができ、価格を高く設定できるようになり ます。
これは文章の使い方の一例ですね。
ただし、この使い方は 「どう書くか」と同じぐらい、「どこで発信するか」が大事になりますので、事前の 計画が必須です。

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